これで救われる!?人間関係に悩んだら読むべき本。嫌われる勇気
人間関係に悩むこと。
誰もがありますよね。むしろ、物心がつきはじめた小学校くらいから人間関係に苦しむことは多々あります。
私はこの本を読んで、もっと早く知りたかった!小学生の自分に教えたい!
子供ができたらこの術を学んで欲しい!
とまで、感銘を受けた本があります。
それがこの本
本書は心理学者「アルフレッド・アドラー」が提唱した「個人心理学(アドラー心理学)」から対人コミュニケーションの極意を解説した一冊。
精神分析学や心理学といえば、「フロイト」や「ユング」が有名ですが、世界的には、この二人に、アドラーを加えて、「心理学会の三大巨頭」と並び称されているそうです。
自己啓発の世界的ベストセラーとして古くから読まれている、デール・カーネギーの「人を動かす」やスティーブン・コヴィーの「7つの習慣」にも、アドラーの提唱する「個人心理学(アドラー心理学)」が強い影響を与えていると言われています。
この本ではアドラー心理学を修めた哲学者である「哲人」と、対人関係を中心とした悩みを抱える「青年」の対話形式で、話が進んでいくため大変読みやすいです。
物語を読んでるように、さらさら頭に入ってきます。
アドラー心理学の大事なことを分かりやすく解説するという構成になっています。
その中で私が大変、感銘を受けた言葉をご紹介していきたい思います。
すべての悩みは「対人関係の悩み」である。
人は生きていく上で、友達、上司、部下との関係、家族の関係など、いろいろな悩みを抱えています。
ビジネス、プライベート、様々な場面において、みなさんが抱えている悩みは全て違っているようにも思えます。しかし、これらの悩みについて、アドラーは次のように言います。
『人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである』
つまり、人間はだれかの存在をすごく意識しているため、いろいろな種類の悩み、劣等感だったり、孤独感を感じてしまうというものです。
だれかが存在しなければ悩みというものは存在しない。ということになります。
確かに、誰かと比べることすらなければ、自分の容姿や性格、環境、短所などに対して悩むことはなくなるのではないでしょうか。
課題の分離
それでは、すべての悩みの根底にある「対人関係の悩み」を解消するためにはどうすればよいのでしょうか。
この本では様々な心の対処法が描かれていますが、私がコレだ!
と大変感銘を受けた「課題の分離」について紹介します。
哲人は、「対人関係の悩み」がなぜ発生するのかについて、次のように解説します。
哲人
『およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと』
『あるいは自分の課題に土足で踏み込まれることによって引き起こされます。』
私たちは、日常生活において、ついついあの人からどう思われているだろう?
あの人からこう思われているんじゃないか?
という他人からの評価に敏感になっています。
これは「承認欲求」と、考えます。
しかしもう一段深く考えてみると、「他人からの評価」はあくまでも他人が行うことであり、自分に関係はありません。
つまり、その他人の「課題」なのです。
そして、他人からの評価を受け、期待に応えようとすれば、結果として、それは自分の人生ではなく、
「だれかの期待に応えるために生きる」
ことになってしまいます。
これこそが大きなストレスや悩みの原因であると指摘しています。
それゆえ、この「承認欲求」を抑えて、自分自身の「課題」に集中し、他人の課題と分離することが大事です。
これは自分勝手に生きればいいというのとは違い、あくまでも
「 自分を変えられるのは自分だけ 」
自分自身に集中しなさい、という考え方であります。
哲人は、これを踏まえて、「自由とは、他者から嫌われることである」と述べているのです。
目的論と原因論
心にトラウマがある人に対して
『昔、学校の友達になじめず、友達も1人もいなかった。』
『勉強にもついて行けなかったから引きこもりになった』
という世間でよくありがちな話も、
アドラーの目的論の前では、
『いやいや、あなたは友達もできず、勉強ができなかったから引きこもったんじゃありません。』
『引きこもりたい目的があって引きこもっているのではないですか?』
『引きこもることがあなたの得(利益)になっているのではないですか?』
と言い放たれてしまうのです。
原因(友達がいないなど)があったからその結果(引きこもり)になったのではなく
もともと目的(学校に行きたくない、など)があって起きた結果(引きこもった)ではないかと、
なかなか辛辣な言葉ですね(笑)
ただ、自分に当てはまることもあるかと思います。
目的のために感情を使う
皆様も経験はありませんか?
上司に理不尽に大声で怒られる経験やお客様から散々なクレームを受けた経験。
それについてもアドラー心理学はこう言います。
哲人
「上司やお客様は「怒りに駆られて、大声を出した」のではない。
「大声を出すために、怒った」のです。
つまり、大声を出すという目的をかなえるために、怒りの感情を使ったのです」
青年:「なんですって?」
哲人:「その上司やお客様には大声を出す、という目的が先にあった。すなわち、大声を出すことによって、ミスを犯しあなたを屈服させ、自分のいうことをきかせたかった。
その手段として、怒りという感情を使ったのです。
みなさまも経験ないでしょうか?
相手を黙らせるために、わざと大声で怒ったり、嫌味な言い方をしてみたり。過去の出来事を持ち出してみたりと、
これは相手を黙らせるために感情を使ったということになります。
哲人は言います。
怒りとは出し入れ可能な「道具」なのです。
あなたの不幸は、あなた自身が「選んだ」ものである
あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているからなのです。
あなたがご自分の生活を変えないでおこう、と決心をしているからなのです。
つまり人は、いろいろと不満はあったとしても、「このままのわたし」でいることのほうが楽であり、安心」なのです。
哲人と青年の会話は続きます。
青年:変わりたいけど、変わるのが恐ろしいと?
哲人:自身の生活を変えようとするとき、わたしたちは大きな〝勇気〟を試されます。
変わることで生まれる「不安」と、
変わらないことでつきまとう「不満」。
きっとあなたは後者の『不満』を選択されたでしょう。
青年:……、いま、また〝勇気〟という言葉を使われましたね。
哲人:ええ。アドラー心理学は、勇気の心理学です。あなたが不幸なのは、過去や規模のせいではありません。ましてや能力が足らないのでもない。あなたには、ただ、〝勇気〟が足りない。
いうなれば「幸せになる勇気」が足りていないのです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
私がこの本で得たことは何年先も何十年先も変わらない不変の生き方を学ぶことができました。
ここまで読んでいただいた皆様にもぜひ本書を手に取り、嫌われる勇気を正しく理解して
幸せの勇気を手にして欲しいです。
本書の名言
・世界はどこまでもシンプルである。
・人は変われる。
・誰もが幸せになれる。
・問題は世界がどうであるかではなく、あなたがどうあるか。
それでは